千の刃濤、桃花染の皇姫、レビュー!感想!

 

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あらすじ

 

安寧の日々は廃塵に帰した

黎明から二千年、一系の皇帝により統治させてきた和風な雰囲気が色濃い皇国は敵の手に落ちた。

戦争の傷の後遺症で記憶を失った主人公、鴇田宗仁(ときたそうじん)。ある日彼は、亡き先帝の仇をとろうとしている少女に出会う。

たった一人残された帝位継承者、宮国朱璃(みやぐにあかり)は力を求めていた。仇敵を排除し、この国を取り戻さなくてはならない。

過去を失った「武人」、鴇田宗仁は主を求めていた。

鍛え上げられた白刃は、忠義のために振るわれなければならない。

その日、運命に導かれ出会った二人。

往く先にあるのは失意か祝福か、答えを知るものはどこにもいない。

 

 *上記の文章は大部分を公式ウェブサイトから引用しています

 

千桃の魅力

 

非常に面白かった。素直にとても楽しんでいる自分がいる。まずはそれが重要なことなんじゃないだろうか。和風ファンタジーの作品で、燃えるストーリーを探しているなら「千の刃濤、桃花染の皇姫」(以下、千桃)が最高だ。

まずなんていっても登場するヒロインがみんな魅力的である。これは当たり前のように感じるが案外そうでもない。多くの場合、いまいち魅力に欠けるヒロインが一人はいるものだ。千桃のヒロインはみんな違ってみんないい!見事にキャラ分けがされている。そのせいで不利益を被っているヒロインはいない。それぞれ違った魅力で僕たちを引きつけてくれる。

飽きさせない展開も千桃のいい所だ

エロゲーというジャンルは分量の制限がない。なおかつ週刊マンガと違って、読者の心を毎回つかまないと誰も読まなくなるということがない。エロゲーはストーリーのバラ売りをしていないからだ。この特性は小説に近い。この二つが原因でエロゲーは展開が悠長ことが多い。「マブラヴ」を「オルタネイティブ」が始るまで耐えるのは大変だった。拷問に近かった。

しかし千桃はいきなりドンパチ始って大変よろしい。常に僕たちに読み続ける動機を与えてくれる。謎を適度にばら撒き、飽きたころに新キャラを登場させる。プロの技ですよ。

美しいグラフィックやキャラ絵、そして声優のすばらしい演技も飽きさせない大きな理由だ。ジブリ作品やディズニー作品は、視聴してストーリーを知ってしまったとしても、何度でも楽しめる。それらの作品は一部の隙もなく作りこまれているからだ。髪の毛一本、一本の動きに魂が宿っている。

そして千桃の一番の魅力は、熱く燃える戦闘シーンだ。ヒロインを守る!シンプルがゆえに、男心にダイレクトに刺さった。

 

千桃の特徴

 

千桃の大きな特徴の一つは、和風ファンタジーな世界観である。

服装や建物はもちろん、地名や人名にもその世界観は浸透している。なんせ皇国の正式名称は豊葦原瑞籬内皇国(とよあしはらのみずがきのうちのすめらみことのくに)である。読めん。一般的には難しい漢字を使った固有名詞の頻発は、設定ばっかり作りこみすぎた中学生の作品のようで痛々しいものだが、千桃ではこの固有名詞の多用がいい方向へ働いている。独特の世界観を作り上げるのに、役に立っているのだ。

例えるなら、ハリーポッターシリーズが近い。ハリーポッターも独自の単語がたくさん登場するが、それが他にはない世界観と雰囲気を作る重要な役割を果たしている。

千桃に登場する重要なワードで「呪力」というものがある。体験版ではまだ呪力とは何かはまだ明らかではないが、ようは特殊な人間だけが持っている不思議パワーだ。この呪力を持った人間が鍛えた、というより生け贄になって作ったのが「呪装刀」だ。呪装刀…かっこいい。この呪装刀を唯一扱えるのが「武人」と呼ばれる人々だ。主人公の宗仁は武人の一人である。

戦闘シーンで流れる太鼓のBMGも気に入った。他では味わえない千桃ならではの雰囲気を作る一助になっている。太鼓の音が体の深いところまで響いてくるようで、こっちまで気分が高揚してくる。

 

太平洋戦争の構造

 

プレイしていればサルでも気づくのが、皇国と共和国の関係が太平洋戦争終戦直後の日本とアメリカ合衆国の関係を真似たものであることだ。千桃という舞台を借りて制作スタッフは何を僕たちに見せたいのか。続きが楽しみだ。何も考えていない可能性もあるけど。

 

心に残ったシーン

 

やはり戦闘シーンだ。ヒロインを守るために敵を切る!主を守るため武人は、弾丸すら切り落とす!

 

未解決の謎

 

呪力とはなんぞや?

そしてなにより宗仁とメインヒロイン朱璃(あかり)との間にある隠されたなぞは!?どうやら前世に関係があるような描写がなされているが…

 

Augustの他の作品との関係と比較

 

 僕はオーガストの過去の作品をいくつかプレイしている。


夜明け前より瑠璃色な
夜明け前より瑠璃色な -Moonlight Cradle-」
穢翼のユースティア
大図書館の羊飼い


はすでにプレイ済みだ。僕の一番のお気に入りは、ダントツで「穢翼のユースティア」だ。「大図書館の羊飼い」は、ストーリーの序盤の方で挫折した。その後はスキップ機能を使って、飛ばし読みだけした。


千桃は「穢翼のユースティア」に近い。

穢翼のユースティア」と「千桃」が似ているところ、違うところ

・独特の雰囲気、世界観がある
・バトルがある
・主人公が強い
・シリアスな雰囲気がある。ーしかしこれは穢翼のユースティアの方が強い。


穢翼のユースティアが「ダークファンタジー」だったとすれば、千桃は「王道ファンタジー」という感じだ。まあ王道というよりも、和風近代ミックス主人公最強系バトルだな。
まだ「ヒロインGETでメインストーリーから離脱系」かどうかはわからないが、体験版から想像する限りそのようになりそうだ。明らかにメインヒロイン朱璃(あかり)との壮大な物語が用意されていて、それがメインだ。別のヒロインを主人公の宗仁が選べば、穢翼のユースティアのカイムがそうであったように、本流のストーリーから離れることになるだろう。
この辺の作りは「STEINS;GATE」(シュタインズ・ゲート)が上手かった。各ヒロインの攻略すらもメインストーリーの内に含めて、それらをさらに意味あるものにしたのだから。すごいなあ 

締めの言葉

もし「千の刃濤、桃花染の皇姫」が気になっているのなら、プレイしてみれば?体験版が無料で提供されている。「穢翼のユースティア」が好きな人はぜったい千桃も気に入るはずだ。君も僕といっしょに千桃の世界を楽しもう。

ネガティブ要素も言いたかったけど、今のところ特筆すべきことは見当たらないんだなあ。

体験版の続きの感想は9月23日のフルバージョン発売以降に、追ってアップしていきます!

 

千の刃濤、桃花染の皇姫|オーガスト

千の刃濤、桃花染の皇姫 –体験版– |オーガスト

 

なんかスマホでこのゲームできるみたい!すげー

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おすすめ海外ドラマ Breaking Bad ブレイキング・バッド

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こんなに綺麗に終わるシリーズ物のドラマを僕は見たことがない。

ブレイキング・バッドはドラマ大国アメリカで2008年から2013年にわたり放送された人気テレビドラマである。

 ストーリの始まりはこうだ。アメリカの南西部で高校の化学教師をしている主人公。障害を持つ年頃の息子と、妊娠している妻との三人暮らし。ある日、自分が癌を患っており余命が長くないと知る。障害を持つ息子と、これから生まれてくる子供に何も残してやれないどころか、自分の治療費でむしろ迷惑をかけてしまうかもしれない!そう考えた主人公はその化学の知識を活かし麻薬製造に手をだす…

 当初は必要な金だけを稼げればいいと考えていたが、予期しないさまざまなトラブルが主人公に降りかかる。またその中で主人公自身も大きく変わっていった…

 問題しか起こさない厄介なパートナー。頭のネジのぶっ飛んだ裏社会の取引相手。やり手の麻薬取締官は義理の弟。不信感を抱く妻。表では癌と戦う善良な父、しかし裏では恐れられる麻薬王。家族のためだと言いながらすべての問題に対処していく主人公はまだ自分自身の矛盾に気づいていない…

 これだけの要素があって面白くないはずがない!

 僕は特別に海外ドラマのファンというわけじゃない。でも常に娯楽は探している。良いものがあれば積極的に試してきた。洋画、邦画、マンガはもちろん、アニメ、小説、ネット小説、ギャルゲや、はたまたエロゲまで。その中にはもちろん海外ドラマもあった。だが僕は飽きっぽい。面白くないものを、一度見始めたからという理由で見続けることができない。そういう意味で一つ一つの話が長く、続編のシリーズがいくつも続く海外ドラマは相性が悪かった。そんな僕が最終話まで見れた海外ドラマが、プリズン・ブレイク、そしてブレイキング・バッドだ。

 知っている人も多いと思うが、この二つの作品は非常に評価が高い。つまりみんなが面白いと思うものはやっぱり面白いのである。どうやら僕はごくごく一般的な感性を持っているらしい。

 本作はプリズン・ブレイクと同じように僕が最終話まで見続けられたドラマシリーズだが、ブレイキング・バッドの終わり方は特に素晴らしかった。普通これだけシリーズが続くと(シーズン5まである)、話が広がりすぎて途中でほっぽり出してしまう話や未回収の伏線が大量に出てくる。しかしブレイキング・バッドは本当に綺麗に話がまとまった。鮮やかだった。細かいことを言い出すとネタばれになってしまうので言及しないが、素直にここまで見続けてよかったと言える。

 

ブレイキング・バッドの魅力を語れといわれたら

・主人公の化学知識無双的な要素がある(これが気持ちいいのだ)

・裏社会での成り上がり

・でも家族には秘密

・家族にためにやっているのに家族に理解されないという苦悩

・絶体絶命のピンチを主人公がどうやって切り抜けるのかというわくわく

 

他にもいっぱい挙げれるが、あんまり多いと意味がないのでこれくらいにしておこう。

 

 

 最終話を見ていて気がづいたのが映画「ロード・オブ・ウォー」との共通点である。

ロード・オブ・ウォーニコラス・ケイジ演じるアメリカに住む移民の男が武器商人として成り上がっていく話だ。

以下比較

ブレイキング・バッドロード・オブ・ウォー

うだつのあがらない化学教師:客入りの悪いレストランの店員

(共通)心根はやさしいが薬中で問題ばかり起こすパートナー

麻薬王として裏社会で成り上がる:死の商人として裏社会で成り上がる

家族には内緒:嫁さんには内緒

(共通)この仕事に才能がある

う~ん。似ておる。というよりこの手の設定で話を作るときにはこうした方が話が面白くなるんだろうな。もちろんロード・オブ・ウォーもおすすめである。

 

ブレイキング・バッドはどんな人におすすめ?

・シリアスな話をみたい人(本作は笑えません)

・続きが猛烈に気になりたい人

・初めて海外ドラマを見る人(誰が見ても一定以上おもしろいから)

プリズン・ブレイクが好きな人(俺と似た感性の持ち主)

 

 あらすじの通り雰囲気はシリアスなので見ていて陰鬱になることもあるかもしれない。だが続きが気になるという魔力によってあなたは睡眠時間を削ることになるだろう。

 

 文句なしに星5つだ。

 

 

 なんか知らんがAmazonプライム会員だと900円でシーズン1が見れるみたい

エピソード1は無料だし。タダで見れるので試しにどうぞ ↓

 

 

ロード・オブ・ウォー Blu-ray

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 ケイジさんえらいかっこよく映ってるやん